オペラ座の怪人」の人の短編集。超常現象が頻出するわけではなくてあくまでも人間心理の闇がテーマ。食人、復讐譚(ヴェンデッタ)、毒殺、…等。語り口が大げさで入りこめなかった。無理やり怖がらせようとしてるようで冷める。


淑やかな悪夢 (創元推理文庫)

淑やかな悪夢 (創元推理文庫)

英米女流怪談集。これは面白かった。雑誌掲載を拒否されたり「読んだ者すべてに正気を失わせる作品」とまで言われたシャーロット・パーキンズ・ギルマン「黄色い壁紙」が白眉。怖いつーか読後感が気持ち悪すぎて、嫌なもの読んだなぁと思った。勘弁やで。あと他の作品では、旅先の教会で出会う怪異を描いたアメリア・B・エドワーズ「告解室にて」や、妖怪の描写が秀逸なE&H・ヘロン「荒地道の事件」が良い。粒揃い。


「黄色い壁紙」はネットで読める。翻訳は本のほうがいいかな。
http://f59.aaa.livedoor.jp/~walkinon/wallpaper.html