11月第1週
セメント・ガーデン (Hayakawa novels)
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日本紹介者としてのハーンは微妙に思うけど、文化が世に出る初期にはある程度の恣意的な脚色や取捨は仕方ないのかもしれない。ハーン然り、柳田国男然り。ハーンが日本と出会うことなくその趣味や特性を発揮したらどんな作家になっていただろうか。
源氏物語と日本人 (講談社プラスアルファ文庫)
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この際、その女性像は、竜殺しを行った男性の英雄のように孤立したものではない。それは一人でありながら関係性を内包した存在なのである。それは別に男性との関係によって自分のアイデンティティを決定するのではなく、自分自身の存在自体によってアイデンティティをもっているが、必要なときに、必要な相手と、仲間として生きる関係性をもっている存在なのである。
文章表現400字からのレッスン (ちくま学芸文庫)
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倉橋流の小説読本。のっけから「正義とは何か、何をもって正邪を判断するのか」という問いを「決断も行動もしない幼児」と退けるのには痺れた。読んでいると文鎮で額をぐりぐりされるような気分になる。買い直して熟読予定。