雪、無音、窓辺にて

雪、無音、窓辺にて
ページを繰る指、白い指先
しらしらと明けてゆく頬に
血のぬくみを伝えるひかりの通過
あたたかでひそかなまどろみのなか
編みあわさった夢をひも解きつづける
歌うように、息をするように
いつまでも
いつまでもページを繰る指
いつまでも白い指先
聞こえない歌を聞きながら
雪、無音、窓辺にて
選びとられた窓辺にて