ルチオ・フルチ3作

サンゲリア」、ゾンビと行く南の島サバイバルツアー。ストーリーはあってないようなもので、前半はおっぱい丸出しでスキューバしたりゾンビがサメと戦ったり(名シーン!)たまに眼球に木がぶっ刺さったりするが、いまいちまとまらない。一転して後半、ゾンビが地中からえらくかっこいい演出で大量に蘇り、人間とゾンビの戦闘が始まると俄然面白くなる。面白くなったらすぐ終わった。ストーリーは1ミリたりとも残らないけど各シーンと特殊メイクが印象に残る。
「ビヨンド」、一体何が起こったんだ…。なんかよくわからんまま地下が地獄に繋がってるホテルを改装しようとしたら人が死にまくって幻覚が見えてゾンビが現れて大変なことになった。よくわからんまま終わった…。シーンの繋ぎがぐちゃぐちゃで、これは力の入った人体破壊を楽しめということなのか。クトゥルー御用達の「エイボンの書」や怪しい人物が登場してなんかしらありそうなのに何が起こってるのかわからない。最後はきれいな絵で〆られてぽかーんとした。
「墓地裏の家」、これはわりとわかりやすい。と言ってもメインはやはりゴアシーンで、襲われてるくせにまったく抵抗しないのは何故だとか突っこんだら負けなのだ。フルチ時空では血や蛆が出てれば何も問題ない。ラストの投げっぷりも。
とりあえずフルチ3作品。フルチ映画を見るときはたぶん脳のモードをフルチ用に切り替えるのが正しい。面白さはそっちのけでよくできたシーンだけ見れればOKというか…こういうのが好事家が好むタイプの監督なんだろう。