4月第5週〜5月第1週

再読。死の雰囲気が濃厚な詩集。登場する食べ物やモチーフがいちいち気持ち悪くて良い。しかしなぜ砂まみれのまぐろの赤身や臓物のソーセージがこんなにも禍々しく魅力的なのか。
 
夜の戦い

夜の戦い

再読。「夢魔のテクストを隅から血をせせるように訳し尽すか」「テクストに住み憑いた魔物に血の一滴まで嘗め取られるか」(「翻訳論」)、本書の詩は前者の傾向がよく出ているように思う。いくらか俗な内容ともいえるが夢をそのまま持ってこられるよりは大分読みやすい。内容・体裁ともに気に入ってます。
 
欄外紀行

欄外紀行

再読。ちょっともたれる。
 
排除の現象学 (ちくま学芸文庫)

排除の現象学 (ちくま学芸文庫)

80年代の事例をもとに排除の構造を読み解く。なるほど、これは異人論の応用編。供犠の物語の様々な形態。
 
作品行為論を求めて (1970年)

作品行為論を求めて (1970年)

ナルニアの章などをつまみ食い的に。「本来的に現実への反逆・破壊としての属性を働かせつつ自分自身の破壊へまでつきすすむ」ファンタジーの性格について。他、言及された作品に触れたときに参照することになりそうです。
 
悪魔祓いのために

悪魔祓いのために

再読。「椿森坂下で」「『堂内』抄」「齋食のあとさき」など、いつもながらタイトルは決まってる。全体的には微妙。
4日追記。今日またぱらぱらと読んでたら思いのほか面白かった。タイミングだろうか。とはいえインパクトに欠けるのは否めない。
 
オレンジ党と黒い釜 (fukkan.com)

オレンジ党と黒い釜 (fukkan.com)

「光車」に続いて読了。何かを集めるという基本的なところは変わってないが、田舎に舞台が移って一気に土くさくなった。ただイメージは前より抑え気味かな。もっとはっちゃけたものを次に期待したい。
 
魔の沼 (fukkan.com)

魔の沼 (fukkan.com)

夏休みにみんなでキャンプして敵に立ち向かうとか、思ったより普通にジュブナイルしてるけどこれはこれで。たぶんテーマは「光車」と通底してる。ところで、今回登場の京志少年について語られた『ねぎ坊主畑の妖精たちの物語』所収の「夜の道」、これは恐るべき傑作なのでおすすめです。
 
オレンジ党、海へ (fukkan.com)

オレンジ党、海へ (fukkan.com)

読み終わってぼんやりしてしまった。結局よくわからない。何だったんだろうな。