1月第2週

バルカン半島に位置する架空の小国が舞台の連作短編集。惹句に「奇書」とあるので幾分身構えて読んだら、奇書は奇書でもモンティ・パイソンのようなドタバタ劇で、しかも該博な知識に裏打ちされているのだから面白くないわけがない。人を食った小国ネタを連発しつつ華麗に身をかわすのがなんとも鮮やか。これは新年からいいものを読んだ。