1月第3週
ロンドン幽霊列車の謎 (辻馬車探偵ネッドの事件簿) (創元推理文庫)
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突如解雇された女性教師。その原因は彼女の周囲で起きる不可解な出来事にあるらしいが……。というわけでこれはとても面白かった。終始幻想的な雰囲気がつきまとい、理性と非理性のせめぎあいがどちらに振れすぎるともなく、絶妙にあやふやなまま結末へ雪崩れこむ。このどっちつかずの不穏さがいかにも怪奇幻想していて良い。謎解きに関しては正直不満たらたらなんだけど、いろんな含みを持たせた結末があるからこそ、まあそれでもいいかという気になる。眠れぬ夜を過ごす諸兄諸姉はぜひ手に取られたい。
人形遣いと絞首台 (創元推理文庫)
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土星の環―イギリス行脚 (ゼーバルト・コレクション)
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ハールストンまでの十五分間、私たちは彼のピックアップの運転席で黙ったまま隣りあい、私は田舎道のこの短いドライブが永遠に終わらなければいい、このままどんどん走って走って、はるかエルサレムまで行ければいい、と思っていた。