岩屋には おおぜいの人がいて 味噌汁を吸ったり 臍を見せ合ったりする 這いつくばり 地の底の音を探る 切り揃えた指を ひらひらと舞わせ 小さな声で 蛾のように話す そんなときにふっと ともし火が灯る 明かりのもとでは 死人の胸に 濡れた癌が浮かび上がる …
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