変態村、他

羊たちの沈黙」「ハンニバル」「ハンニバル・ライジング」、続けて見ると、奇跡的な完成度の1作目、その1作目に応えようと努力した2作目、という風にそれぞれのあり方がよくわかる。確か3作目の「レッド・ドラゴン」でも手堅くこの流れを維持していた。ライジングはできればなかったことにしてほしい。忘れたい。
「デスバーガー」、バーガーショップのピエロが人を殺しまくる、あきらかに某店を意識したバカ映画。(主人公のニックネームは「マック」)ジャンクに徹してるのが清々しくていいよね。→http://www.albatros-film.com/title.phtml?titleid=543 てかこのアルバトロスって配給会社いろいろ酷いな!覚えておこう。
ファブリス・ドゥ・ヴェルツ「変態村」、なんかすごい映画を引いた。老人ホームの慰問を終えた歌手のマルクは、次の目的地へ向かう途中、車の故障で足止めを食ってしまう。仕方なくペンションで一夜を過ごした彼に宿の主人は言う。「近くの村には近寄るな」…。とりあえず邦題は置いといて、物語の趣は「悪魔のいけにえ」や「砂の女」を思わせる蟻地獄系ムービー。凄惨なグロシーンはないものの、主人公以外まともな人間がおらず、問答無用で狂気に包囲されるのがなんとも恐ろしい。しかも微妙に笑いの要素まであってたちが悪い。巷の評判は惨憺たるもので「生涯最悪の映画」とか言われてたけど、自分は妙なツボにはまって物凄く面白かった。駄作だとしても、村のバーでのダンスシーンはもっと評価されていい。このセンスはマジで凄い。→http://www.youtube.com/watch?v=1owrlQlLExY