2月第3週

レトリック感覚 (講談社学術文庫)

レトリック感覚 (講談社学術文庫)

とても平易なレトリック入門書。ただし脱線話が多くてちょっと冗長に感じる。日本におけるレトリック導入の流れなどにも軽く触れられてる。
 
エクソフォニー-母語の外へ出る旅-

エクソフォニー-母語の外へ出る旅-

「エクソフォニー」とは移民文学やクレオール文学などよりもっと広い意味で「母語の外に出た状態一般」を指す。そのエクソフォニーの諸形態を見ていくことで、母語の外での新しい発見があり、また母語そのものからも還元されるものが見えてくるといいます。なかなか刺激的な一冊。
 
北欧神話 (岩波少年文庫)

北欧神話 (岩波少年文庫)

神話というとどこか肩肘を張ったところがあるものですが、これは読んでいて純粋に面白かったです。笑ってしまうほどの一大スペクタクル。素晴らしくわかりやすくて挿絵も美しい。
 
文化人類学への招待 (岩波新書)

文化人類学への招待 (岩波新書)

連続講演をまとめたもの。贈与交換、宇宙論的女性、通過儀礼、政治の演劇性などの主題を概観し、大まかに文化人類学の視点を提供してくれる。「あくまでも諸々の分野の中に組み込まれることによって」その役を果たすといった姿勢で、講演の場に大江健三郎がいるというのもなにか示唆的(笑)。良い本でした。
 
ことばとイメージ 記号学への旅立ち (岩波新書 黄版 331)

ことばとイメージ 記号学への旅立ち (岩波新書 黄版 331)

連続講義と詩学に関する論説をまとめたもの。講義ということで親しみやすい語り口。パースの三分法については参考になった。