3月第4週
- 作者: 石井桃子,富山妙子
- 出版社/メーカー: のら書店
- 発売日: 2000/11/30
- メディア: 単行本
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- 作者: 原広司
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1987/05/20
- メディア: 新書
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本書で示された集落の要素の「一覧表」と「配列表」はまるで単語と文法のようで、風景にも言語のようなシンタックスがあるとすると、まさに「読み物としての風景」が現れる。
象徴的な空間が、直感的な意味の了解を訴えるなら、知力ある空間は、意味の系列の解読可能性を訴える。象徴的な空間が、意味の総体を背景に、個人の想像力を喚起するなら、解読可能性としての空間は、現場の、そこに内在する事情への共感と同化、つきることない物語の読み手を待っている。前者は、制度を超越することによって制度に寄与し、後者は制度に即している。
あと個人的に気になったところ。
つまり、中心概念は、すべてが円とその中心のような構造にあるのではない。多点からなる<中心>、線状の<中心>、円環状の<中心>、分岐した<中心>などがありうるのだ。
私たち建築表現者は、支配的な波によって周縁に追いやられている。ひとつの戦略として、建築の表現、活動を文明の領域から文化の領域へ移してしまうこと、これによって中心と周縁の逆転をはかることが、もくろまれる。しかし、支配的な波はこの転位をも見抜いて、文化の周縁にやがて私たちを追いやるだろう。このとき、なお周縁が中心を規定することを主張するだけの表現力をそなえておかねばならないのだ。
- 作者: 岡本夏木
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1985/01/21
- メディア: 新書
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