5月第4週
物語の体操―みるみる小説が書ける6つのレッスン (朝日文庫)
- 作者: 大塚英志
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2003/04
- メディア: 文庫
- 購入: 12人 クリック: 138回
- この商品を含むブログ (139件) を見る
ちなみにカードを使ってのプロット作成は実際にタロットでやってみましたが、タロットだとそれぞれのカードが極度に象徴化されているためにかえってその象徴に縛られてしまいました。結局は慣れだと思いますが抽象的な単語のみのカードを用いるのが無難です。
- 作者: 思緒雄二
- 出版社/メーカー: 創土社
- 発売日: 2003/05/01
- メディア: 単行本
- 購入: 3人 クリック: 24回
- この商品を含むブログ (19件) を見る
26日追記。野暮を承知で全パラグラフを読んでみた。制限を取り払えば分岐からじっくり探索して情報を把握できるし、むしろそのほうがばらばらに置かれた意味の総体としての作品を楽しめた。すべて読んた上でもまだ全体像が確定せず解釈にゆらぎが生まれるのがこの作品の奥深いところでしょう。
- 作者: 赤坂憲雄
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2002/06/10
- メディア: 文庫
- 購入: 10人 クリック: 50回
- この商品を含むブログ (20件) を見る
小松和彦のあとがきにある「『境界の発生』の物語を語れば語るほどに、『境界の消滅』の物語がその背後に忍び寄ってくる」という言葉にはちょっと目を開かされた。たしかに現代の「消滅」の物語は読み解かれねばならないし、『排除の現象学』はそうした意識の下で書かれていたのだと今更ながらに納得した。その点で僕自身の視野も修正すべきだろう。
- 作者: 天沢退二郎
- 出版社/メーカー: 思潮社
- 発売日: 2001/11
- メディア: 単行本
- クリック: 6回
- この商品を含むブログ (3件) を見る
- 作者: 天沢退二郎
- 出版社/メーカー: 復刊ドットコム
- 発売日: 2005/07/25
- メディア: ハードカバー
- クリック: 2回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
- 作者: 天沢退二郎
- 出版社/メーカー: 思潮社
- 発売日: 1997/12
- メディア: 単行本
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (1件) を見る
(これは何か?
人の夢に似たかたちを
かつて取っていたものの
塊の
なれの果て
腐れたるトマト
至るところ孔だらけの
死せる太陽の迷宮)
- 作者: 広部英一
- 出版社/メーカー: 思潮社
- 発売日: 2000/08
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (1件) を見る
- 作者: 天沢退二郎
- 出版社/メーカー: 復刊ドットコム
- 発売日: 2005/11/25
- メディア: ハードカバー
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (5件) を見る
多義性とは、その多「義」がすべて解読されることを必ずしも要求するわけではない。(…)しかしそれらの未解読の「義」は逆に「義」ならざるものの不可思議の層となって、理解しうる第一「義」の周囲に光芒をもたらす。この光芒は、幼少年時の感受性によっても確実にキャッチされる。これが真実のはじまりである。
私の思い致ったところでは、ファンタジーのあのぞくぞくするばかりの魅惑のはじまりはこの悪意の本格的な瀰漫によるのであって、正邪・善悪・生と死等の二元論のあつれきは、それ自体が本源的であるというよりも、<悪意>を本格的に瀰漫せしめるためのとりわけ有効・基本的な装置にほかならないのである。(…)悪意の登場に対して何らかの意味での幻想をもって対峙するほかない、というありかたにおいてファンタジーは進行するであろう。
多義性の中からとりわけ<悪意>を抽出するあたりがいかにも氏らしいですね。