7月第4週

敗戦後の日本の模様がコンパクトにまとめられている。アメリカ人による占領を上から与えられた革命、対する日本人の動きを下からの革命として、両者の呼応を「抱擁」と考えるのは、多少の違和感もあるがわかりやすいレトリックではある。混沌とした時代を一望できる良書。下巻へ。
 
時計まわりで迂回すること - 回送電車V
堀江 敏幸
中央公論新社
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モノへのこだわり、異国、瞬間の芸術サッカー、土地の声…。自分とは縁遠い物事ばかりだが語りの巧さですいすい読める。五冊目の心地良いマンネリ。