2011-10-02 人間もどき 短歌 人間もどき 廃屋の畳の裏でにぎやかに繁栄していく福祉国家 豆球に妖精一匹閉じこめて九蓮宝燈夜は更けゆく 虫けらになりたい虫になれなければ活版刷りの旧字でもいい 子供らはぱ・い・な・つ・ぷ・ると唱えつつ舗装したての道を蹴散らす 一人消え二人消えして町は無人鬼の木乃伊が口笛を吹く