雫が落ちる
葉先から首へ
群れから別れた姿
風に撫ぜられ
ふるえながら
路ばたの塚を
かさなり濡らし
緑の胸に抱かれた
胞子が淡く光り
また
朽葉のたまりに
けものの鼻をうずめ
夢ごこちに
上手に噛まれ
無心である
死んだものや
火の息のような
うずのなかに落ち
いくつかの像をとどめ
このときも
絡げた縄の先に
思い思いのはやさで
落ちて
ゆく